自分のことを愛せていますか?
自己肯定感とはどんな意味だと思いますか?自分自身を認めたり、自分の価値を感じたりする感情のことです。「自分には価値がある」とか「自分は大切な存在だ」と思う気持ちのことで、ありのままの自分を愛することができているかどうか、とも言えるでしょう。
早速ですが、これを読んでいるあなたは今「自分には価値がある」「自分は大切な存在だ」と思えていますか?
自己肯定感が高い場合、たとえば何か小さなミスをしてしまったとしても、反省をしつつも次第に平常時の感情に戻り、再び前向きに生活できるようになります。何かしら暗い気持ちや反省した気持ちになってしまっても、自分の良い面に目を向けられる自己肯定感が働くことで、ネガティブな気分に溺れず自分を許すことができるようになるのです。
しかし、過去に辛い経験があったり、反対に過保護に育てられたりすると、自己肯定感が十分働かないケースもあります。仕事や家事などの些細な失敗であったとしても自分を強く否定してしまう、なかなか立ち直ることができないという場合は、自己肯定感が低いところに問題があるのかもしれません。
特に日本の若者は「自己肯定感」がほかの先進国と比べてかなり低いことが内閣府の調査でわかっています。一般社団法人日本セルフエスティーム実践協会が会社員に実施した調査結果でも、それが浮き彫りになっています。
あなたはどう?自己肯定感が低い人の特徴セルフチェック
それでは、自己肯定感が低いとどんな特徴が見受けられるのか、具体的に見てみましょう。
- □ 自分はダメな人間だと思ってしまう
- □ つい頑張りすぎてしまう
- □ 人の目が気になる
- □ ほめられるのが苦手
- □ 他人と自分を比べてしまう
- □ 他人の言動に腹を立てることが多い
- □ 嫌だと思うこともなかなか断れない
- □ プレッシャーに弱い
- □ 「~すべき」「~ねばならない」に縛られている
- □ 言わなくてもわかってほしいと思ってしまう
- □ 形のつながりを大切にしたがる
- □ ニセのつながりを大切にしている
- □ 本当の自分を知られるのが怖く、自分の意見をはっきりと言えない
これらの項目に多く当てはまる場合は、「自分には価値がある」「自分は大切な存在だ」と思いづらくなっている状態です。
反対に自己肯定感が高い人はどんな特徴があるのか、見ていきましょう。
- □ 承認欲求が低い
- □ 素直に他人のよいところを認めることができる
- □ 自分のあり方・考え方に肯定的
- □ したいことが常にある
- □ 「~すべき」ではなく「できたらいいな」くらいの感覚を大切にしている
- □ 建設的(客観的)な考え方ができる
- □ 本当のつながりを大切にしている
これらの項目を見ると、自己肯定感の高い人は自分自身をポジティブに捉えられるだけでなく、他者に対しても寛容であることがわかります。充実した人間関係を築いていくためには、まず自分自身の価値を認められることが必要でしょう。
自己肯定感は誰でも持っていますが、高くなったり低くなったり日々多少の変化があります。しかし、過去の経験や環境によって、自己肯定感がずっと低いままになってしまっているケースでは、改善に向けた取り組みも大切です。
今日からできる!自己肯定感の高め方
ここからは、実際に自己肯定感を高める方法を紹介します。
現状を認めることから始める
自己肯定感が高い人にとっては、自分を認めたり前向きに考えたりすることは簡単な話です。しかし低い場合は、何事も否定的に考えるパターンに陥っているため、すぐに前向きに考えるよう意識を変えることは現実的ではありません。ネガティブな感情を抑え込もうとするほど、自己嫌悪に陥ってしまう場合もあります。
まずはネガティブな感情を持っていることも含めて「これが自分である」と目を背けず、自分と向き合ってみましょう。誰もが怒りや悲しみ、不安、嫉妬、失望、怖れといった負の感情を持っているものです。一度そんな感情も受け止めて、自分の考え方もアリと捉えることから始めてみてはいかがでしょうか。
環境を整える
今置かれている環境によって自己肯定感が低くなっている場合は、自分ではなく環境を変えてみることも大切です。
たとえば職場でどうしても自分と合わない上司や先輩などがいる場合、転職も視野に入れて少しずつ準備してみることも1つの対処方法です。簡単な対処方法ではありません。しかし、原因が過去の経験などではなく現在の環境なのであれば、その環境を変えることを考えてみましょう。
音楽で気持ちを切り替えてみる
自己肯定感を高める方法として音楽療法もあるため、休日や空き時間に音楽を聴いてみるのもおすすめです。自分の今の気持ちや考え方・環境に近い音楽を聴くことで、気持ちを落ち着かせたり切り替えたりできます。
失敗を否定しない
仕事や家事などで失敗することもあるでしょう。しかし、反省し過ぎたり否定し続けたりせず、今の自分自身を認め、褒めて少しずつ自己肯定感を高めます。
誰もが新しいことにチャレンジして1回や2回は失敗していると考え、失敗したことよりもチャレンジしていることに目を向けて、取り組みを続けることが大切ですよ。
日々の言動を肯定的になるよう意識する
「自分にはできない」といった後ろ向きの言葉ではなく、「やってみればできるかも」という肯定的な言葉で物事に取り組むよう意識してみます。言葉は自分の気持ちを高める上でも大切な要素ですので、できる限り物事や現象に対して明るく前向きに言い直してみましょう。
自分の思いや意思も大切にする
自己肯定感が低いと、他人が自分のことをどう思っているのか、嫌われないようにするには何をすればよいのか、といった考え方で行動しやすくなります。
自分の持つ力を信じよう!
自己肯定感を高めるのに必要なのは、何よりもまず自分を大切にし、尊重することです。日常の些細な行動でもよいので、自分を褒めて愛してあげましょう。ヨガやピラティス、クラムるを通して身体を快適な状態に保つ、お風呂に入るときに少していねいに身体を洗ってみる、栄養価があり美味しいご飯を味わって食べる、といったことでもよいかもしれません。
また、考え過ぎて疲れてしまう方は、一度リラックスする時間を作ってあげてください。瞑想をするのも良し、寝るのも良し。身体と脳をリラックスモードに切り替えることで、気分の切り替えもしやすくなっていきます。「緊張」と「緩和」のメリハリを大切にしていきましょう。
本来、自分の人生は自分のもの!他人軸ではなく、自分の感情や本音に従って行動することも、自己肯定感を高めるポイントの1つです。自分の思いや感情を優先しなくては見えてこないものもあります。あなたの人生を生きられるのは、あなたしかいません。ネガティブな思考回路に陥って、自己否定を続ける人生よりも、自分を大切にできる人生を選んでいきませんか?